閃輝性暗点

閃輝性暗点とは、視野の一部、特に中心より外側の方から突然、ギザギザした光が見えはじめ、やがて広がってきて、その中心が暗く見えるようになることをいいます。
この症状は、20分から40分くらいでおさまります。ただ、そのあとに片頭痛が起こり、症状が強い方は、吐き気、嘔吐をともない、まれには手足が動きにくくなることもあります。

「ギザギザした光」と記載しましたが、いろいろなかたちがあります。「いなずまのような光」が見えることもありますし、「点状の光」という方もお方もおられます。

ひとつの例として、作家の芥川龍之介も自分の小説に書かれています。「歯車」という小説の中に「半透明な歯車」が見えたと表現されています。

「…のみならず僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?――と云うのは絶えずまわっている半透明な歯車だった。僕はこう云う経験を前にも何度か持ち合わせていた。歯車は次第に数を殖やし、半ば僕の視野を塞いでしまう、が、それも長いことではない、暫らくの後には消え失せる代りに今度は頭痛を感じはじめる、――」

彼は、右目だけにこの症状が現れたようです。閃輝性暗点の症状が消えたころに片頭痛を起こしたようですね。片頭痛の症状はとても「苦痛」だったようです。

原因は?

原因として考えられることは、脳のものを見る中枢にいく血管が一時的なけいれんをおこし、血液の流れが悪くなり発症するといわれています。

治療について

この症状は、年齢とともにおこる回数が減るといわれますが、症状が長びく方は、血管拡張剤などの内服治療が有効になります。
又、片頭痛を伴う方には、トリプタン製剤(イミグランやレルパックス)などの内服薬で治療されることをおすすめいたします。

症状が気になったら

当院では閃輝性暗点のご相談を受け付けております。
症状が気になった方はお気軽に当院までお問い合わせください。

■お問い合わせ
Tel : 0467-46-7882

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